【月一小話 植物の小ネタ バックナンバー】

2017年10月

*青色を秘めた藍*

 

10月はタデ藍の花が咲く季節です。青色染料のもとになる植物ですね。タデ藍の花は藍染の青色からは想像できないピンクや白色です。そして葉っぱは緑です。あれ?青色はどこに?

 

藍の青色の成分インディゴ(Indigo)は、緑の葉っぱの中ではインディカン(indican) と呼ばれる「無色」の物質として存在しています。そのため、タデ藍は全身を藍色にすることなく花や葉の自然な色をしているのですね。そして、インディカンが加水分解されてインドキシル(Indoxyl)とグルコースができ、さらにそのインドキシルが酸化されることで、初めて青色を呈するインディゴが生成されます。

 

また、インディゴは不溶性のため染料としてそのままは使用できず、インディゴを還元型に変換して水溶性にする必要があります。還元型インディゴは可溶性の「黄色い」物質でアルカリ性の水に良く溶けます。この還元型インディゴを溶かした染液に布や糸を浸し、その後空気に触れさせると、還元型インディゴが酸化して、不溶性のインディゴに変わって青色を呈します。これがいわゆるジーンズなどの「インディゴブルー」と呼ばれている青色です。伝統的手法では還元菌の働きによって還元型インディゴを作るようですが、現在使用されている多くの染料は化学的な手法がとられています。

 

藍の花はピンクで、葉は緑。植物の見た目からは青色の染料が取れるなんてわかりません。そして藍から作った染料は黄色です。しかし、藍は確かに青色の元をその身に秘めているのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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