【月一小話 植物の小ネタ バックナンバー】

2019年11月

*実は高機能!お刺身に添えられている名脇役な植物たち*

 

みなさんは、最近、お刺身を食べましたでしょうか?

スーパーなどでパック詰めのお刺身を買うとき必ずと言っていいほど“つま”が添えられていますよね。“つま”の語源は、2つの説があると言われており、ひとつは、「妻」=奥さんのこと。もうひとつは「褄」です。主役となる刺し身を支える脇役となるものを表します。国語辞典によると妻は「主となるものに添えるもの」、一方で褄は、「端」を意味する言葉で、料理の端に置かれることから褄と呼ばれるようになったと言われています。

 

お刺身のつまは、厳密には、つま、けん、辛みの3種に、具体的には以下のように分類されます。

 

①つま:わかめ、みょうが、大葉など

②けん(剣):字の通り大根など鋭く細長いもの。

刺し身の下に敷かれた大根の千切りなどは「敷きづま」といわれることもあるので、大根は「つま」として定着してきた。

②辛み:わさび、しょうが、などピリッとした風味の材料。

 

私達が普段、‘つま’=大根と思っていましたが、厳密には、‘けん’に分類されるんですね。つま(褄)は、保存技術が発達していない時代にお刺身や生ものを殺菌し、食中毒から身を守る薬味として使用されてきたようです。

 

お刺身の盛り合わせによく添えられている“菊“の花は、その鮮やかな花色で彩り良くするだけでなく、殺菌効果のある成分「グルタチオン」で菌の増殖を抑えます。また、葉酸をはじめ、ビタミンB群、ベータカロテン、ビタミンCなど抗酸化作用が高い栄養素が多く含まれており、最近の研究では、がん予防やコレステロールを下げる効果があることが判明し、健康に役立つ食べ物として再認識されるようになってきました。

大根には、辛味成分「イソチアシアネート」による殺菌効果をはじめ、刺し身の味を一旦口からリセットし、次の料理を美味しく食べるため、さらに刺し身から出る水分を吸収し、刺し身がベトベトになるのを防ぐために使用されています。

しそ(大葉)は、豊富に含まれるポリフェノールの強力な抗酸化作用により、魚介類や蟹にあたってしまったときの下痢や吐き気、腹痛を軽減させる機能があり、加えてカロテンやビタミンB、食物繊維が含まれており、βカロテンの量は、野菜の中でもトップクラスの食材なのです。

 

このように私達の生活には、経験則で機能や効果が認識されてきた植物が、今でも様々な場所で使用されています。昔に比べて様々な分析技術や育種技術が進歩してきた今の時代。今後は、昔の人が手探りで機能や効果があると言われてきた物が、データ化され、確信となり、新たな食材がこれから益々出てくる面白い時代になっていくかもしれませんね。

 

 

 

 

 

 

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