【月一小話 植物の小ネタ バックナンバー】

2020年4月

*数学者も驚愕するほどの美しい渦を巻くアロエ『スパイラルアロエ』

 

皆さんは、「スパイラルアロエ」という植物をご存じでしょうか。

アロエと聞くと、代表的なキダチアロエのように、とげのある肉厚な葉をもち、ロゼット状に葉を上向きに生やした状態を思い浮かべると思います。ですが、このスパイラルアロエは一般的なアロエと比べて一味も二味も違います。

 

まず、学名は、アロエ・ポリフィラ(Aloe polyphylla)。ポリフィラ(polyphylla)のPolyは、「多い」、phyllaは「葉」を意味します。キダチアロエのような一般的なアロエの葉の枚数は、20枚程度である一方、スパイラルアロエは、なんと150枚もの葉で株を構成します。この多数の葉により、美しい渦巻き曲線を描くようになります(スパイラルアロエになるには、5~6年ほどかかるそうですが、、、)。

さらに、アロエとしては珍しく、涼しい環境が大好きで、夏場は20℃くらいが適温で、冬場は、-20℃くらいまで耐えます。この特性は、スパイラルアロエの原産地に起因しています。原産地は、南アフリカ共和国に囲まれた内陸国である「レソト」という国で、国全土の標高が1400mを超え、最高峰であるタバナントレニャナ山は、標高3500mほどもあり、非常に高度が高く過酷な地域となっています。こうした過酷な環境で自生しているため、このアロエは、比較的涼しい環境を好み、耐寒温度も非常に高いのです。

 

話は少し逸れますが、人間が最も美しいと感じる比率「黄金比」というものが、世の中に存在していて、その比率は、「1:1.618」となっています。人間の感覚的に「美しい」「センスがいい」と感じるものは、この“黄金比”が隠されていることが多いのです。

例えば、名刺の形、「アップル社」の会社のロゴ、芸術作品「モナリザ」、アンモナイトやオウムガイの渦巻き、ヒマワリの種の並び、松ぼっくりの裏側、植物の葉の形成方向などのように、“黄金比”は無数に存在していて、数学理論に裏付けられた法則「フィボナッチ数列」で表せられます。

 

スパイラルアロエの渦巻き状の形状を見て、美しいと思うのは、やはり黄金比に近い形状をしているからなのでしょう。美しいと思える形状を生物的観点に置き換えると、「美しく整列された無駄のない、効率的な形状」とも考えられるのではないでしょうか。こうした観点を持つことで、普段私たちが目にするものはもとより、植物を観察する際に、「どこかに黄金比が隠されているのではないか」という、いつもとはまた違った視点をもつことができそうですね。

 

 

 

 

 

 

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