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【月一小話 植物の小ネタ バックナンバー】
2022年5月
*ネジバナの“ねじれ”の秘密
川辺などの草むらや芝生のなかでネジバナ(Spiranthes sinensis)を見たことはありますか?ちょうど今頃の春から夏にかけて、小さなピンク色の花をつけるラン科の雑草です。名前の通り、小さな花が花茎の周りに螺旋状に並んで咲きますが、この“ねじれ”具合は株によって異なります。
まず、ねじれの向きが株によって異なります。右巻きと左巻き株が存在し、その比率は1:1に近い値を取ると言われています。ネジバナは訪花昆虫により花粉を運んで種をつけます。巻き方の向きが1:1ということは、隣の株は逆向きに巻いている株である場合が多く、これが他家受粉に有利かもしれないと言われいていますが、真相はまだ良くわかっていません。
また、ねじれの角度も株によって異なります。下から上まで何周も螺旋を巻きながら花をつける株があったり、1周以下のねじれ具合であったり、中にはほとんど直線状に花をつける株があります。これも、訪花昆虫への影響があると言われており、直線状に並んだ花についた虫は同じ株の花に移りやすく、ねじれた並びの花についた虫は違う株の花に移りやすいという傾向があるそうです。つまり、ねじれ具合が弱いほど自家受粉する傾向が高まり、強くねじれると他家受粉にとって有利であると考えられます。
この様に、ネジバナは花をつける角度・向きが変えることで、受粉効率を多様化して、集団のなかの遺伝的多様性を維持できます。環境変化が起こったときに多様性を持っていると種を存続させられる可能性が高まります。ネジバナの“ねじれ”は、ネジバナの生存戦略の1つということです。ネジバナを見つけたら、ねじれの様子を観察してみて下さい。
参考資料
https://www.takara.co.jp/environment/fund/pdfs/2020report_11.pdf
https://nph.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1469-8137.2011.03892.x
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ご希望の植物種から培養細胞系を構築するサービスを開始しました。植物由来の薬理活性成分等、植物による物質生産に有効です。
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