【月一小話 植物の小ネタ バックナンバー】

2016年12月

*『さぬきの夢』を早めたトウモロコシ*

 

「うどん」美味しいですよね。日本のうどんの原料である小麦は、昭和40年頃から現代まで、オーストラリア産の小麦ASW(オーストラリア・スタンダート・ホワイト)が多くを占めています。一方うどん文化の根強い地域では、昔ながらの国産小麦でうどんを作りたい、食べたいというニーズが有りました。

その声を受け、香川県農業試験場が作出した小麦が「さぬきの夢2000」です。さぬきの夢2000はトウモロコシの花粉を利用して半数体を作出するメイズ法が取り入れられ、通常15年程度かかると言われる育種期間を8年へと短縮しています。メイズ法で得られた半数体をコルヒチン処理により倍加することで、形質の安定した個体が通常育種の3〜5分の1の期間で得られます。そのため優良系統の選抜に大きく貢献します。メイズ法により多くの小麦で半数体を作出することが可能となり、小麦育種は加速しました。

「さぬきの夢2000」は2000年に登録されました。香川県のみで栽培され、県内の多くのうどん屋で使用されています。一方で、さぬきの夢2000はASWに比べてタンパク含量が劣るなど、改善点も見られました。そのため、2009年には「さぬきの夢2009」という後世代種も作られ、食味や色味、収量が改善されました。「さぬきの夢」の一歩を早めたトウモロコシ。こを土台に、さぬきの夢はより美味しいうどんを目指して発展を続けてい

くでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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