【月一小話 植物の小ネタ バックナンバー】

2018年10月

*旬の果物 りんごのちから*

 

日本では1年中食べられるリンゴ、本来は今ぐらいの秋から冬が旬の果物です。果物の消費量が減っていると言われる現代でもリンゴの消費量や生産量は大きく変わらず、日本人が好んで食べる果物の1つです。日本人がリンゴを好み、食べ続けるのは、リンゴにどんな機能があるからなのでしょうか?

 

リンゴには食物繊維のセルロース、リグニン、ペクチンなどが多く含まれ、蜜の素であるソルビドールとともに整腸作用があります。これらは、腸内の老廃物を水に包み込んで排泄を促進し、下痢や便秘を防止します。また、リンゴの果皮に多く含まれるポリフェノール(特にプロシアニジン)には様々な効果があります。老化防止や動脈硬化を予防する抗酸化作用、肥満防止に効く中性脂肪低下作用、炎症やアレルギー症状の予防に効くコレステロール低下作用など。まさに万能です。さらに、化粧品などに利用されるセラミドも含まれ、大腸がん予防、皮膚の保湿、アレルギー症状の改善などに寄与します。 ポリフェノールが果皮に多く含まれているのに対し、セルロースやペクチン、セラミドは果肉により多く含まれているので、リンゴは皮ごと食べるのが良いですね。

 

ちなみにリンゴは「まるごと」は食べないほうが良いかもしれません。リンゴの種にはアミグダリンなどの「青酸配糖体」が含まれていて、加水分解により毒性のあるシアン化物が発生します。ただし、体に悪影響を及ぼす量のシアン化水素を発生させるには、リンゴをトン単位で食べる必要があるので、過剰に心配することはないですが、避けたほうが無難でしょう。

 

ところで、リンゴの表面がベタベタしていることがありませんか?これは「油あがり」と呼ばれ、実が熟れるに連れて「脂肪酸」であるリノール酸やオレイン酸がリンゴ表面に出てきている現象です。口にして問題ありませんし、むしろ油あがりは熟した目安として活用してくださいね。(国産のものに限ります。欧米などではワックスを塗布している場合があるので、注意)

 

「1日に1個のリンゴは医者を遠ざける」という西洋の諺があります。

日本人がリンゴを食べるのは美味しいからと言うのもありますが、リンゴの持つ様々な機能性が人々の生活を支えているからでしょう。

旬のリンゴ、楽しんでくださいね。

 

 

 

 

 

 

 

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