ほとんどの植物で、開花時期は気温と密接な関係があり、開花を「抑制する遺伝子」と「促進する遺伝子」が温度変化で真逆の反応を取ることが知られています。例えば、気温が低下するにつれ、花成「抑制」遺伝子であるFLOWERING LOCUS C (FLC)遺伝子の発現量は低下し、対照的に発現量が上昇するのが花成ホルモン「フロリゲン」として知られるFLOWERING LOCUS T (FT)遺伝子です。暖冬でも寒冬でも春に一斉に開花する植物たち。それを可能にしているのはこの様な複雑な調節機能を持っているためです。